我が家の屋根裏に眠っている懐かしいタックルを紹介するこのコーナー。最終回は、本格的にフカセ釣りを始めた大学時代に、夜勤のバイトで稼いだお金で買った思い出深いシマノのLBリールだ。
フラッグシップの称号をいただくホワイトカラーで一世を風靡したLB
三宅島の三本岳を舞台にでっかい尾長グレをボコボコに釣る高橋哲也さんが、繊細な釣りの組み立てでスレッカラシの口太グレを手玉に取る阿波釣法三兄弟こと小里哲也さん、江頭弘則さん、立石宗之さんが、テレビや雑誌で使っているのがかっこよく、何がなんでもほしくなったのがシマノ・ツインパワーBB-Xスペシャル。
大学が冬休みに入るとすぐに入った某製菓メーカーの夜勤バイトで稼いだお金で購入したのだが、これまでにないホワイトボディーにゴールドのポイントが斬新でかっこよく、寝ても覚めてもくりくりハンドルを回しては、思うように釣れてくれない南紀のグレに思いを馳せていた。
シマノスピニングのフラッグシップ(当時)であるツインパワーのLBリールだけに、4ボールベアリング仕様で回転はとてもなめらか。しかし、今のリールでは考えられないくらいに逆転時のブレはすごかった。ブルブルブルという激しい振動が竿を持つ手に伝わり、竿を握る手はもちろん、腕全体をほぐしてくれるなどと、バカなことをいっていたのも忘れられない思い出だ。
ちなみに最初に買ったのは一回り大きな950GTで、予備を含めていきなり2台。その後、このサイズを追加した。定価が2万円後半で買値が2万円弱だったことと、実家暮らしの気楽な学生だったからこその荒業(笑)。
ミッション車に道具を積み込み、毎週のように国道42号を夜討ち朝駆けしていたのが懐かしい。あのころのような気力と体力、そして●力がほしいもんです。